株式投資をしたいけど、どの企業の株を買うべきか判断に悩むことが多いと思います。
気になる企業は既に多くの投資家に注目されていて株価が上昇中であるとか、
地合いが悪く、株価が下落している局面であるとか、なかなか投資しづらいところ。
では、株価の状況を分析できる指標の1つ「PBR」をわかりやすく説明していきましょう。
Contents
PBRとは株価の判断指標!
PBR(Price book-value ratio)はどんな指標
上記の式のとおり、PBRとは1株当たりの純資産(BPS)に対し、株価が何倍であるかを表す指標です。
PBRが示す株価の状況
株価 > 1株当たりの純資産の場合
PBRは1を上回ります。
仮に、この時点で会社を解散して資産を売って株主に配分しても、株主が投資した分は戻ってきません。
つまり、PBRが高いほど株価は割高といえます。
株価 < 1株当たりの純資産の場合
PBRは1を下回ります。
仮に、この時点で会社を解散して資産を売り株主に配分したら、株主が投資した分以上の資産が戻ってきます。
つまり、PBRが低いほど株価は割安といえます。
1株当たりの純資産(BPS)って何?
1株当たり純資産(BPS)を算定し開示する目的は、普通株主に対し会社の財政状態を示すことにあります。
実際に計算するには、次のような点に注意が必要です。
また、非支配株主持分は、連結子会社の純資産のうち、親会社が所有していない部分(自社に帰属しない)となるので控除します。
1株当たりの純資産(BPS)を計算してみよう
まず、下の青枠からローソンの「純資産」と「1株当たりの純資産」が分かります。
次に、下の青枠から「発行済株式数」と「自己株式」が分かります。
そして、下の青枠から「純資産」と「新株予約権」、「非支配株主持分」が分かります。
に各数値を当てはめると、
(281,982百万円ー215百万円ー5,251百万円)÷(100,300,000株ー241,897株)
となり、1株当たりの純資産(BPS)は、2,763円54銭となります。
その会社のPBRは高いのか低いのか
・株価(2019/12/27終値)6,230.0円
・1株当たりの純資産(BPS)2,763.54円
なので、6,230.0円 ÷ 2,763.54円
結果、ローソンのPBRは、2.25倍となります。
日本取引所グループ(JPX)ホームページの規模別・業種別PER・PBR(連結・単体)一覧で同業種のPBRを調べることができます。
この一覧によると、ローソンの業種である小売業のPBRは単純で1.8、加重で1.9となっています。
なので、ローソンのPBRは2.25なので少し高めだといえます。
一方で、ローソンと同じコンビニ大手であるファミリーマートのPBRは9.41(2019/12/27時点)となっており、ファミリーマートと比較すると低めだともいえます。
まとめ
PBRだけをもって株価が割高か、割安かを判断することはできません。
先ほどのローソンの例でいえば、小売業全体と比較し、コンビニ業界のPBRが高いのは株価にその将来性が加味されているからかもしれません。
なので、株価の状況を判断するには、たくさんの指標を知っておく必要があります。
PBR以外の指標として、PER、ROE・ROA、EBITDA・EVを分かりやすく説明した記事もありますので是非ご覧ください。
PERは株価の判断指標!わかりやすく説明します! 株式投資のための企業分析!数字で探す成長企業(ROE・ROA編) 株式投資のための企業分析!数字で探す成長企業(EBITDA・EV編)
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